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  •  海外赴任に関する税金のことはリサーチ済みだ
  •  社会保険や医療制度については万全だ
  •  海外赴任者の家族については十分に検討した
  •  福利厚生や経費負担のルールは明確に決めた
  •  税務署や市町村など行政手続きについては理解している

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1. 海外赴任者・海外駐在員の給与

海外給与と国内給与では決め方に大きな違いがあります。

 1. 物価や給与水準が全く違う

 2. 生活コストが全く違う

 3. 所得税や社会保険制度が全く違う

このような違いを考慮して、専門的な手法が必要になりますので、具体的に解説させていただきます。

海外赴任者・海外駐在員の給与

1-1 海外基本給の決定方式

代表的な方法は「購買力保障方式」「併用方式」「別建方式」の3種類ありますが、以下の要素をご検討いただき、自社の現状に合った方式をご選択ください。

◆海外基本給の決定方式
 購買力補償方式併用方式別建方式
決定要素

国内理論生計費と

地域別の生計費指数

国内勤務時の

手取り給与額を保障

個別に決定

社員の

納得感

制度設計・管理難しい容易かなり難しい
給与水準・コスト

生計費が高止まり

データ購入費が負担

現状の給与水準に合わせて設定可能

任意に設定

手間がかかる

導入企業

大手メーカーなど

他地域展開企業

初進出企業

東南アジア中心

サービス業

現地化志向企業

<海外進出コンサルタントのワンポイントアドバイス>

2008年以前は、大手企業を中心に購買力補償方式の導入率が80%を超えておりました。

近年になり、中小企業の海外進出が一般化するにつれ、併用方式の導入が増えております。現状の手取り給与額を保障しながら柔軟に給与設定ができる点が評価され、2014年時点での導入率は30%を超えています。

海外赴任者・海外駐在員の給与

1ー2 海外諸手当の種類

海外赴任をすると、国内では発生しないようなコストや負担が発生します。そのような負担を個別に算定して補償することはできません。海外赴任に伴う不利益を補償しつつ、またインセンティブとして、以下のような海外手当を設定するケースが一般的です。

◆海外諸手当の例
 手当の内容

海外勤務手当

海外勤務に伴う、労苦や不利益を金銭で補償するための手当

(海外インセンティブとして支給される意味合いもあります)

海外単身赴任手当国内に家族を残していくことで発生する二重生計の補助のための手当
帯同家族手当海外勤務に帯同する家族の生計費や家族の労苦を補償するための手当
ハードシップ手当生活環境が厳しい地域での生活を金銭で補償するための手当
海外子女教育手当子女が現地日本人学校等に通学するための費用を補助するための手当
フリンジベネフィット

海外住宅手当や海外通勤手当など

(現物支給をする場合または手当として現金支給する方法があります)

<海外進出コンサルタントのワンポイントアドバイス>

最近は、海外赴任を特別なものと考えず、過剰な手当の支給は抑制される傾向にあります。中小企業を中心に、単身赴任を推奨することで、帯同家族関連の手当をカットする企業が増えていますし。またハードシップ手当についても、東南アジアであっても日系企業の進出も多い地域では、生活の利便性も向上したということで、支給を減らす方向にあります。

漫然と手当を加算してしまうと、既得権化してしまいやすく、海外駐在コストの増大につながります。それぞれの手当については、支給する根拠と基準を定めて、適正な金額を支給するように設定することが重要です。

中国駐在員の給与例
(何となく決めた場合)

海外赴任者・海外駐在員の給与

1-3 海外給与設定の注意点・リスク

中国への赴任者の給与の例です。

特に根拠もなく、海外給与として20,000人民元、国内給与として400,000円と決めました。税金などは現地の会計事務所にお任せすることにしました。

この例ではどのようなリスクがあるでしょうか?

<リスク1>

何となく金額を決めているので、個人所得税や社会保険について整合性のある説明が誰もできません。

<リスク2>

給与の支給根拠があいまいになり、海外赴任者の不満の原因になることがあります。逆に貰いすぎになり、人件費の増大を招くこともあります。

<リスク3>

このような支給方法では、国内給与の支給根拠が不明確であるため、税務調査で指摘される可能性が高くなります。

国際税務リスクに対してたいへん無防備な状況であると言えるでしょう。

海外給与の設定および支給方法の一例

海外赴任者・海外駐在員の給与

1-4 海外給与設定のポイント

海外給与を決める場合は、海外基本給および海外諸手当のルールを決めた上で、日本の税務署および現地の税務当局の税務調査に備え、国際税務のルールに則った給与支給方法を検討する必要があります。

ケースバイケースの判断になりますので、専門家にご相談のうえ、下記のポイントに注意して作成してください。

<ポイント1>

海外個人所得税、国内住民税、国内社会保険料についての規定を作り、ルールに則ってスムーズに処理できるようにします。

<ポイント2>

海外基本給の計算根拠、海外諸手当の金額設定をルール化します。福利厚生についても、明確な支給基準を設けることで、人件費の増大を防ぎ、適正公平な処遇を行います。

それにより本社の管理事務も大幅に効率化できます。

<ポイント3>

国際税務・国際労務に通じた専門家のアドバイスを基に、適切な規程を作成することで、税務調査のリスクを最小化することが重要です。

 

<海外進出コンサルタントのワンポイントアドバイス>

弊社のコンサルティング事例でも、お客様が最もお悩みなのが、海外給与決定個人所得税および社会保険の処理です。

市販の書籍でも一定の情報提供がされておりますので、顧問税理士もしくは顧問社労士と検討を進めていただきたいと思いますが、国際税務・国際労務の複雑さゆえに扱いかねてしまうケースもよくあります。

この部分は実務上で最も複雑な部分ですので、扱いかねている場合は、まずは専門のコンサルタントにご相談いただくことをおすすめいたします。税務調査や国際二重課税のリスクを考えると、海外赴任規定の作成にはコストをかけても確実な対応をすべきです。

海外赴任者・海外駐在員の税務・労務のご相談はこちらから、お気軽にお問合せください!

2. 海外赴任者・海外駐在員の税金・税務調査

海外赴任者の管理をする上で、最も難しいのが税金の問題です。申告納税の実務自体は、現地の会計事務所が担当することが多いかと思いますが、本社としてもしくみを理解しておかなければ、給与計算事務や現地会計事務所との対応ができません。

海外赴任者・海外駐在員の税金・税務調査

2-1 海外赴任者・海外駐在員に関する税務

海外赴任者が、海外法人へ出向する場合は、税金については原則として現地の法令に従うことになります。実務上は国や地域により様々なケースがありますので、専門家とご相談のうえ、規程を作成していただきたいと思いますが、以下では一般的な例を紹介いたします。

◆海外赴任者・海外駐在員に対する課税
 海外赴任者・海外駐在員に対する課税
国内所得税日本側での居住者・非居住者の要件、および海外赴任先での居住者・非居住者の要件を検討した上で、所得の性質を考慮して判断されます。
国内住民税住民税については、国内の退職者であれば普通徴収もしくは一括徴収になりますが、海外赴任者の場合は、本社との雇用関係が継続します。出国後の残額をどのように処理するか検討しなけばいけません。
海外個人所得税

海外赴任先の居住者になれば、現地税法に従い申告納税することが一般的ですが、その方法を検討する必要があります。

<海外進出コンサルタントのワンポイントアドバイス>

海外の個人所得税については、国ごとに累進税率や所得控除が異なります。ASEAN諸国への海外赴任の場合ですと、日本人の所得水準を考えると最高税率が適用される場合が多いのですが、国によってはそのようにならない場合があります。

また累進税率かフラットレートかで選択制になっている国もありますので、単純に最高税率を比較して税負担の大小比較をすることが難しくなっています。

海外赴任者・海外駐在員の税金・税務調査

2-2 居住者と非居住者

海外赴任者に対する課税を判断する要素として、「居住者」「非居住者」そして「国内源泉所得」「国外源泉所得」という区分が重要となります。

これは日本側の税法だけではなく、海外赴任先の税法および租税条約も検討しながら、決定されるものになりますので、個々の事例ごとに専門家とよく検討すべきです。

◆居住者と非居住者の課税区分
海外赴任の区分 国内源泉所得国外源泉所得

1年未満の短期予定で

海外出張する人

居住者

全世界所得課税

(総合課税)

全世界所得課税

(総合課税)

1年以上の予定で

海外赴任する人

非居住者

源泉分離課税

20.42%

非課税

※ 上記は海外赴任者に関しての一般的な区分です。勤務実態によっては取扱いが異なる場合があります。

<海外進出コンサルタントのワンポイントアドバイス>

海外赴任者は、赴任国の居住者として全世界所得課税されていますので、国内給与も含めて納税することになります。

一方、国内給与が日本の国内源泉所得として、源泉徴収対象と認められる場合は日本側でも課税される二重課税が発生します。

このようなリスクを避けるため、海外赴任者の給与設定は慎重に検討を重ねる必要があります。

海外赴任者・海外駐在員の税金・税務調査

2-3 183日ルールとは?

日本から1年未満で短期出張する場合を考えてみましょう。この出張者は日本の居住者となりますので、日本で課税されます。

この出張者が、現地の税法で課税されることになってしまいますと、二重課税になってしまうのですが、各国間の租税条約に「短期滞在者免税」という規程があり、原則として、出張先では課税されないことになっています。

そのうちの要件の一つとして「継続する12ヶ月で滞在日数が183日以内」となっておるため、通称183日ルールなどと呼ばれますが、他にも以下のような要件があります。

短期滞在者免税制度(租税条約 OECDモデル)
要件注意点
①継続する12ヶ月で滞在日数が183日を超えないこと

※一課税年度で183日以内という国もあります。

※タイでは180日以内となっているなど例外もあります。

②報酬の支払者が現地の居住者ではないこと

※出張者PE問題

出張者の給与は日本本社から支払われるのが原則ですが、これを立替払いとして現地法人に請求するような場合は②③の要件に抵触する場合があります。

③報酬が現地のPEによって負担されていないこと

<海外進出コンサルタントのワンポイントアドバイス>

183日という要件だけが有名になっていますが、PE問題各国の税法による例外的な取扱にも十分注意が必要です。例えば、シンガポールでは現地に61日以上居住すると「準居住者」という区分になり、シンガポール国内源泉所得に対して15%もしくは居住者累進税率で課税されます。

海外赴任者・海外駐在員の税金・税務調査

2-4 転籍と出向

海外赴任をする場合、国内本社との関係で「在籍出向」になるケース、「転籍」になるケースがあります。曖昧なまま処理されていることが多いのですが、海外給与の支給方法や社会保険の適用で異なってきます。

また海外赴任者との取り決めも、出向契約書になるのか、転籍契約書になるのかにより、雇用関係の有無が異なってきます。厳密に区分して規程を作成しましょう。

海外赴任者の区分
 赴任の形態給与の支払い
転 籍

国内本社を退職したうえで、

現地法人と新たな雇用契約を締結します

退職金はいったん精算となり、社会保険は脱退になります

転籍後は給与・福利厚生は現地法人のルールに従います

在 籍 出 向

国内本社に籍を残したまま、

現地法人に出向します

国内での身分や給与はどうなるのか検討が必要です

原則として現地法人から給与を受けますが、本社から国内給与(較差補てん)を受けたり、国内社会保険が継続されるのが一般的です

海外赴任者・海外駐在員の税金・税務調査

2-5 進出形態による違い

業種や現地での外資規制などを考慮して、様々な進出形態があります。

製造業などは現地法人を設立することが多く、100%出資(独資)で進出するか、現地パートナー企業との合弁にするかで、大きな違いが出てきます。

進出形態の違いにより、海外赴任者の給与支給も異なってくる場合がありますので注意が必要です。実務上は現地法人が存在するか否かで給与の支給方法が異なります。

進出形態のパターン
 設立の形態赴任者給与の支払い

海外子会社

(現地法人)

現地で内国法人を設立します

(独資もしくは合弁)

出向者の給与は原則として、

現地法人が支給します

海外支店

日本企業の支店として現地に

設立します

出向者の給与は、

国内本社が支給します

駐在員事務所

現地での調査や情報収集、広告

などの活動のために設立します

出向者の給与は、

国内本社が支給します

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3. 海外赴任者・海外駐在員の社会保険・医療

海外赴任者が赴任国で安心して業務に専念できるためには、社会保険や医療について本社がしっかりサポートすることが不可欠です。

しかし、社会保険制度は各国で異なり、税務以上に複雑なしくみになっています。

ここでは、海外赴任者の社会保険・医療について基本的なポイントを整理してみます。

海外赴任者・海外駐在員の社会保険・医療

3-1 社会保険の基本

在籍出向の場合は、一般的には日本の厚生年金保険、健康保険、雇用保険は継続加入する場合が多いようです。ただし現地の社会保険に強制加入になる場合もありますので、個別の対策が必要になります。

また転籍出向の場合は、原則として日本の社会保険が継続できません。医療および年金について現地制度だけでは対応できない部分は、民間保険など何らかの対応が必要になります。

社会保険制度
種類海外赴任者の取り扱い
厚生年金

国内本社から給与が支払われている範囲内で厚生年金は継続され、国内本社から支払われていることが確認できるものは報酬月額に算入します。原則として、現地法人からの給与は除外されます。海外給与の設定次第では、報酬月額が下がる場合もありますので、将来的に年金額が減ってしまう可能性があります。

そうした対策も含めて、海外赴任規程が必要になります。

健康保険

厚生年金保険と同様に、国内本社から給与が払われている範囲内で健康保険は継続されます。

健康保険の海外療養費制度を活用して、海外で立替払いした医療費の一部を請求することができますが手続きが煩雑なので、実務運用上のルールを整備しておく必要があります。

介護保険

国内に居住しない人は適用除外となるため、海外赴任者(非居住者となる者)は保険料の支払いが不要です。「海外転居届」と合わせて「介護保険適用除外届」を市区町村に提出する必要があります。

雇用保険

厚生年金保険と同様に、国内本社から給与が払われている範囲内で雇用保険は継続されます。

海外赴任などやむを得ない理由があれば、算定対象期間や受給期間を延長できる特例があります。

<海外進出コンサルタントのワンポイントアドバイス>

現地社会保険の加入が強制される国(一例)

 ◆中国(養老保険、医療保険、工傷保険、失業保険、生育保険)

 ◆タイ(健康保険、老齢年金、失業保険)

 ◆フィリピン(SSS、PhilHealth、Pag-IBIG)

現地社会保険の加入が任意である国(一例)

 ◆香港(MPF)、シンガポール(CPF)

 ◆ベトナム(強制社会保険、失業保険、健康保険は一部の海外赴任者も強制加入)

※2015年1月時点での情報ですが、現地の法令が頻繁に改正されますので、必ず最新の情報をご確認ください。

現地社会保険への強制加入の有無も大事ですが、実務上は保険料の負担額のイメージをつかんでおくことが大切です。

保険料率や算定基礎になる基数は、国によって全て違いますので、負担感の大きい国もあれば、さほど気にならない国もあります。海外給与のグロスアップ計算にも影響する部分ですので、ぜひ専門のコンサルタントにご相談ください。

海外赴任者・海外駐在員の社会保険・医療

3-2 社会保障協定

海外赴任者は、国内本社からの在籍出向になる場合は、原則として国内社会保険が継続になります。この場合、海外現地の法令で現地社会保険への加入が強制されている場合は、日本国内では日本の社会保険料、海外では現地の社会保険料と、二重の負担が発生します。社会保障協定が締結されている国では、一定の条件で現地の社会保険への加入が免除されます。

社会保障協定の概要
海外赴任の状況加入する社会保険制度
日本の事業所からの出向5年以内と見込まれる

日本の社会保障制度

予見できない事情により5年を超える場合

原則、協定相手国社会保障制度に加入。両国の合意が得られた場合には、日本の社会保険制度に加入。

5年を超えると見込まれる

協定相手国の社会保険制度

協定相手国での現地採用協定相手国の社会保険制度

<海外進出コンサルタントのワンポイントアドバイス>

2014年1月現在、社会保障協定が発効しているのは以下の15カ国です。

◆年金・医療保険

アメリカ、ベルギー、フランス、オランダ、チェコ、スイス、ハンガリー

◆年金のみ

ドイツ、イギリス、韓国、カナダ、オーストラリア、スペイン、アイルランド、ブラジル

海外赴任者・海外駐在員の社会保険と言えば、この社会保障協定が有名なのですが、ASEANに進出する企業にとっては、現状ではほとんど対象外となります。

こうした企業にとっては、実務上は社会保険料の二重負担を想定して給与設定を行わなくてはいけませんので、現地でも負担感を概算でつかんでおくことが重要です。

試算をしながら海外給与を設定していくことになりますので、ぜひ専門のコンサルタントにご相談ください。

海外赴任者・海外駐在員の社会保険・医療

3-3 労災保険の特別加入

海外という不慣れな環境で働く社員にとって、労災事故は心配の種です。海外赴任者は原則として、日本の労災保険の適用除外となるのですが、海外現地国の制度では災害補償が不十分なことが多いため、多くの企業では日本の特別加入制度を利用しています。

海外赴任者が万が一、現地で労働災害に遭った場合は、本社としても使用者責任が発生しますので、そうした意味でも公的な労災保険への加入が推奨されています。

特別加入制度の内容

 特別加入

できる人

(1)日本国内の事業主から、海外で行われる事業に労働者として派遣される人

(2)日本国内の事業主から、海外にある中小規模の事業に事業主等(労働者ではない立場)として派遣される人(条件がありますので、労働基準監督署に確認してください)

 ※海外出張者は国内労災でカバーされるので特別加入は不要です

加入手続

特別加入申請書(海外派遣者)を所轄の労働基準監督署に提出します。

労災補償の

対象となる

範囲

申請書の「業務の内容」欄に記載された内容をもとに、所定労働時間(休憩時間を含む)内に、申請した事業のためにする行為およびこれに直接附帯する行為を行う場合が原則として労災補償の対象となります。

※ 労働者の時間外労働または休日労働に応じて就業する場合も対象になります。

※ 通勤災害も国内と同様の基準で適用になります。 

<海外進出コンサルタントのワンポイントアドバイス>

労災保険では、保険給付計算の基礎になる「給付基礎日額」が設定されています。一般の労働者の場合は平均賃金で自動的に決定されますが、特別加入者の場合は、本人の所得水準に見合った適切な額を申請して、労働局長の認可を受けることになります。

特別加入の保険料は、年額で納付することになりますが、その金額は「給付基礎日額」に応じて変わりますが、おおむね2~3万円程度です。公的な保障を受けるためのコストとして考えれば決して高いものではありませんので、忘れずに加入することをお勧めいたします。

労災特別保険料(一例)
給付基礎日額25,000円20,000円14,000円3,500円
年間の保険料36,500円29,200円20,440円5,108円

出所:厚生労働省 ※2015年3月時点のデータです

海外赴任者・海外駐在員の社会保険・医療

3-4 海外赴任者の医療

現地での医療を会社としてどのようにサポートするか?この点は、海外赴任者のみならず帯同家族にとっても関心事です。

一般的には、海外旅行傷害保険に加入する会社が多く、現地の指定病院に保険証を提示すればキャッシュレスで受診することができます。ただし歯科・既往症などは保険の対象外になることが多いので、その場合は日本の健康保険に海外療養費を請求するなど、きめ細かいルール設定が必要になります。

また海外赴任者に予期せぬ自己負担が発生したときに、会社としてどこまで費用補助をするかについても明確な基準が必要です。

海外赴任者の医療保険の流れ(一例)

海外旅行傷害保険

通常は、現地の指定病院でキャッシュレスで受診することができます。

海外療養費請求

海外旅行傷害保険で対象外となるケース(歯科・既往症)では、現地病院でいったん立替払いをしてから、日本の健康保険に請求します。

会社の医療費補助

海外療養費では、立替払い分の7割満額をカバーするのが難しいことが多いので、社員の負担をどこまで会社が補助するのかルールが必要です。

<ワンポイントアドバイス>

◆海外療養費の請求手続き

診療内容明細書・領収明細書の日本語訳の提出が必要になるなど手続きが煩雑になりますので、海外赴任者に任せっきりではなく、会社のサポートが必要です。

また支給額についても、あくまで日本の健康保険制度に沿って保険点数が計算されますので、欧米など医療費水準の高い地域で立替払いした場合はカバーしきれないことが多いようです。

◆海外旅行傷害保険の保険料について

キャッシュレスで受診できるからといって、むやみに病院通いをしていると、保険会社から次年度の更新を断られたり、保険料が大幅に上昇するようなトラブルもあるようです。特に近年は海外赴任者向けの保険料は年々上昇傾向にありますので、過剰受診しないように、注意の促しが必要です。

◆歯科検診について

海外赴任者の医療で最も注意すべき点は歯科治療です。やむを得ず現地で緊急に治療しなけらばならない状況では仕方ありませんが、できる限り、赴任前または一時帰国時に日本国内で受診するようにしたいところです。

労働安全衛生法の赴任前健康診断と合わせて、赴任前に歯科検診も受診させるように、会社で忘れずに指示をすることが重要です。

海外赴任者・海外駐在員の社会保険・医療

3-5 海外赴任者の予防接種

海外赴任者の居住する場所は、首都圏の都市部が多く、衛生環境も良好なため、以前に比べ感染症の危険も少なくなったと言われています。ただ、海外赴任者の健康については、本社側の安全配慮義務が問われる部分になりますので、念入りな対策を行いリスクを抑えていくことが大切です。

厚生労働省検疫所から、地域ごとに推奨されるワクチンが情報提供されています。これを参考に会社負担で赴任前に接種させるのが一般的です。ただし、一定の間隔を空けて、各ワクチンを2~3回接種するため、実務上は、病院の手配や予約など、本社側でのスケジュール管理が重要になってきます。

予防接種
 破傷風狂犬病A型肝炎B型肝炎日本脳炎
中国・韓国

東南アジア
インド
西欧   
北米   

出所:厚生労働省検疫所  ◎…予防接種を推奨  〇…リスクある地域では検討

<海外進出コンサルタントのワンポイントアドバイス>

厚生労働省によれば、それぞれ3回の予防接種が推奨されております。1回目の接種から約4週間後に2回目の接種を行います。海外赴任後、6ヶ月~1年後の一時帰国の際に3回目の接種をするというのが推奨スケジュールとされています。

また海外赴任者向けのワクチンについては、大学病院などの総合病院でないと対応できない場合もありますので、事前にお問い合わせされたほうがよいようです。

また「日本渡航医学会」という専門医の団体がありますので、公式HPで地域ごとの専門クリニックの紹介もされていますので参考にしてみてください。

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4.海外赴任者・海外駐在員の帯同家族について

海外赴任者の処遇を考える上で、ご家族の問題はたいへん重要です。赴任する地域や予定期間にもよりますが、海外で生活することによる精神的な負担またはコストは、決して小さなものではありません。

「海外赴任においてご家族をどのように位置づけるか?」この点はあいまいにせず、会社としてのポリシーを明確に定めるようにしましょう。

海外赴任者・海外駐在員の帯同家族について

4-1 家族帯同と単身赴任

一般的な傾向として、欧米も含め、多数の拠点を有する大手企業の場合は、家族帯同での海外赴任が多くなっています。一方で、ASEAN中心の企業や海外拠点がまだ少ない企業の場合は、治安・生活環境・コストを考慮して単身赴任を原則にしているケースも多いようです。

ご家族にとって、海外での生活や教育を経験することはよい影響もありますが、他方で不慣れな環境によるストレスや健康管理の問題も考慮しなければいけません。

また会社から見ても、ご家族の住宅・教育補助・医療にかかる手当は、海外赴任コスト全体で見ても、大きな比率を占めます。

総合的に判断していただき、会社としてどの範囲で家族帯同を認めるか、どの範囲までコストを負担するか、あらかじめ海外赴任規程として明確にしておくことが必要です。

帯同家族に関連するコスト
ハードシップ

欧米の場合は、ご家族も帯同を希望する場合が多いようですが、

治安や生活環境の厳しい地域では、単身赴任とするケースが多いようです。

海外赴任期間

海外赴任期間は3年~5年が一般的ですが、短期になる場合は単身赴任としても精神的負担は少ないかと思います。

海外赴任コスト

現地法人の状況からみて、多大なコスト負担を避けたい場合は、単身赴任

とする場合が多くなります。

子女教育の問題

子女が日本人学校等に通学する場合、義務教育相当についは、会社で費用補助するのが一般的ですが、年間100万円以上のコストになります。

<海外進出コンサルタントのワンポイントアドバイス>

円安の影響もあり、弊社にも多くの企業様より、海外赴任コストの見直しのご依頼をいただいています。実務的な問題として、海外赴任者の給与を引き下げるという選択は難しく、また個人所得という性質上、節税テクニックによるコスト削減も限られています。

そこで帯同家族関連の生活コストの見直しが中心になります。こうした生活助補的な手当は漫然と支給していると既得権化しやすい部分です。各現地法人にヒアリングをしていただき、手当支給の実務運用や基準の見直しを行うことで、コストの適正化につながっていきます。

何から手をつけてよいか分からない場合は、まずは現状把握から始めた上で、専門コンサルタントを交えて検討を進めていくことをおすすめいたします。

海外赴任者・海外駐在員の帯同家族について

4-2 家族帯同のコスト

会社の方針として家族帯同を認める場合は、帯同家族に関するコストは、原則として会社負担とするケースが多いようです。下記のようなコストが発生しますので、会社が負担する海外赴任コストは、単身者と比較して1.5倍~2倍程度に達する場合もあります。

家族帯同に関するコスト(一例)

 旅費、支度金

荷造り運送費

帯同家族に要した費用も原則として会社負担となります

海外旅行傷害保険

健康診断・予防接種

会社として帯同を認める場合は、会社負担とするケースが多いようです

帯同家族手当

海外勤務に帯同する家族の生計費や家族の労苦を補償するための手当

子女教育手当

日本人学校でも年間100万円以上、インターナショナルスクールでは倍以上のコストとなります

住宅費、交通費

帯同者向けの住宅(3bed room)のコストは単身者用の130150%の賃料となります。また現地での交通手段も検討しなければなりません 

<ワンポイントアドバイス>

帯同家族に関して最大のコストは、子女教育費です。一般的な目安で年間100万円~といわれています。またこうした福利厚生も、基本的には現地税法により、赴任者の課税所得に算入されますので、個人所得税の金額も比例して増大します。

金額的なインパクトが大きいため、海外赴任規定では、金額の上限を明確にしておくことが重要です(会社負担する費用項目を限定する、年間の補助額上限を設ける、インターナショナルスクールへの補助基準を明確にする)

家族関係のコスト負担を曖昧にしていたため、会社と社員の配偶者の間でクレームになり、本来の海外赴任業務とは関係の無いところで、会社と社員の労力が浪費されている事例もあります。

海外赴任規定は、社員のご家族への説明資料として活用されますので、明確に基準設定することをおすすめしております。

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5.海外赴任者・海外駐在員の福利厚生・費用負担について

海外赴任が決まると、転居の準備に伴い様々な費用が発生しますので、どこまで会社が支給するのか、またその支給方法はどのようになるのかの明示が必要です。

また海外赴任者にとっては、給与と同様に福利厚生の内容も重大な関心事です。

金銭の支給に関する問題ですので、単に海外赴任者の問題に止まらず、税務リスクとなりうる問題でもありますので、専門家にご相談のうえ、明確な基準を定めることが重要と言えます。

海外赴任者・海外駐在員の福利厚生・費用負担について

5-1 海外赴任者の住宅

海外赴任者の住宅は、治安や生活環境を考慮して、現地法人で契約して社宅として支給するのが一般的ですが、家主側の要望などで個人契約にせざるを得ない場合もあります。

住宅手当は、原則として課税所得になりますが、特例的に一部非課税にできる国もあります。個人所得税への影響が大きい部分なので、手当を決定する場合には検討を行います。

海外住宅の支給方法(一例)
支給方式支給方法税法上の検討

現物支給

(社宅方式)

現地法人契約現地の個人所得税法上のメリットを受けられる場合がある
国内本社契約国内給与が大きくなりすぎる場合がある

個人契約

(海外住宅手当支給方式)

海外給与として支給手当として支給した場合は、基本的に課税所得となる
国内給与として支給同上

個人契約

(手当支給なし)

海外基本給に含める海外赴任者を、安くて危険な地域に住まわせてしまうリスクがある

<海外進出コンサルタントのワンポイントアドバイス>

海外住宅の支給は、「社宅として現物支給する方法」「手当として現金支給する方法」の2パターンに分かれます。いずれの方法でも原則として、海外赴任者の課税所得に算入されます。総支給額に占める海外住宅手当の割合はたいへん大きいので、この部分をいかに適正に設定するかにより、現地の個人所得税の金額も変わってきます。

多くのお客様より節税テクニックのお問い合わせをいただいておりますが、海外赴任者のフリンジベネフィットに対する各国税務当局の調査姿勢は厳しくなる一方であり、現物支給だから分からないだろうとたかをくくって故意に申告から除外する方法はたいへんリスクが高いと言えます。

ただし、中国や香港などの地域では、一定の要件で住宅手当に関する課税の特例がありますので、規定の作り方によっては節税の余地があります。詳細は弊社コンサルタントまでお問い合わせください。

なお海外住宅の家賃に関しては、日本とは異なり「治安」の要素で決まってきます。日本のように「間取り」や「築年数」で決まるものではなく、あくまで「日本人が安心して住めるエリア」という点で決まる部分が大きいようですので、実質的には現地での選択肢は多くはないという声を聞いております。

海外赴任者・海外駐在員の福利厚生・費用負担について

5-2 海外赴任者の通勤手段

現地での通勤手段に関しては、国や交通事情により、各社様々の対応です。欧米では、赴任者が国際運転免許証で運転しているケースが多いようですが、東南アジアでは交通事情が悪く、危機管理の観点から現地での運転を禁止して、運転手付きの車を支給する場合も多いようです。

そうした点も含め、手当の内容や負担割合をルール化する必要があります。

通勤手段に関する検討課題
通勤手段はどうするか?社用車支給、タクシー利用、レンタカー(運転手付)、公共交通機関
プライベートの交通手段福利厚生としてレンタカー支給(運転手付)、自家用車を認める
会社負担と個人負担の区分福利厚生としてレンタカーを支給する場合、どこまで会社が負担するか(レンタカー代、ガソリン代、駐車場代、自動車保険料、自動車税、整備費用)

<ワンポイントアドバイス>

現地での交通手段については、現地法人に任せっきりで、本社が把握していないケースが多いようです。何かトラブルが発生してから、本社が慌てることがないように、管理しておくことをおすすめします。

海外赴任者といっても、本社の社員であることには違いはありませんので、無責任な管理をしていると、安全配慮義務を問われる可能性もあります。

海外赴任者については「通勤手段」「プライベートの交通手段」それぞれについて、何を使用しており、費用はどのように負担されているか、一覧表にして管理しておくと便利です。

海外赴任者・海外駐在員の福利厚生・費用負担について

5-3 海外赴任者の休暇・一時帰国

海外赴任者の場合は、労務の提供場所が海外になりますので、海外現地の労働法および就業規則に従うことになります。

休暇や労働時間については、現地のカレンダーに従うのが原則ですが、現地の就業規則に従うと有給休暇が少なくなってしまうような場合には、労働契約上の不利益変更の問題が生じます。

また、特別休暇や一時帰国制度をどのようにするか、海外赴任者に不要な心配や不満を抱かせないように、詳細にルールを定めておく必要があります。

休暇・一時帰国で検討すべき課題
有給休暇

本社規程(日本の労働基準法)と現法規程(現地労働法)を比較して、海外赴任者にとって不利益変更にならないか?

慶弔休暇・慶弔帰国

日本の就業規則をそのまま準用するか?

休暇や一時帰国を取得できる親族の範囲を限定するか?

慰労一時帰国

帰国を認める回数はどうするか?

費用負担はどうするか?(本人および帯同家族)

その他の一時帰国例

<他社事例>

傷病帰国、配偶者の出産帰国、子女の受験帰国、緊急時の家族一時派遣

<海外コンサルタントのワンポイントアドバイス>

一時帰国については、費用の支出が発生するので、税務リスクの検討が必要になります。海外赴任者に福利厚生として、一時帰国を付与した場合に、どの程度まで非課税にしてよいかという点につき、明確な税務通達がありません。

各社それぞれ、常識の範囲内で判断しているケースが多いのですが、こうした点も含め、関連の所得税通達などを検討しながら、コンサルタントがリスクの少ない手法をご案内させていただいております。

海外赴任者・海外駐在員の福利厚生・費用負担について

5-4 海外赴任者の旅費・支度金

海外赴任に伴い、渡航旅費、荷造り運送費、支度金が必要になります。

会社によっては、そのつど判断しながら実費精算にしている場合がありますが、本社担当者にとっても、海外赴任者にとっても負担になります。赴任直前の時期は、本社にとっても、赴任者にとってもたいへん忙しい時期ですので、一定の基準を定めて、効率的に支給することが重要です。

旅費・支度金に関する検討課題
渡航費用

社内ルールで、役職ごとに航空機のクラス分けがある場合は、規程で明文化します。チケットの手配についても決めておくべきです。

荷造り運送費

運送業者に完全にお任せしてしまうと、コスト管理ができません。

船便、航空便それぞれに、基準と限度を設定しして、超過分は個人負担とするように公平な運用が必要です。

支度金

金額はどうするか?(本人および帯同家族)

支給方法はどうするか?(手当支給方式、実費精算併用方式)

赴任時のみの支給とするか? 帰任時にも支給するか?

<専門コンサルタントのワンポイントアドバイス>

支度金の支給については、給与課税との関係で税務リスクの検討が必要です。

支給方法や支給時期によっては、不要な税負担を発生させる可能性があります。

規程の作成時には、コンサルタンから、リスクの少ない作成例をご案内させていただきます。

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6.税務調査への対応、行政、その他注意点について

海外赴任が決まると、多くの行政機関とのやりとりが発生します。

大使館や赴任国の行政機関はもちろんですが、国内の税務署・地方自治体での手続きも忘れないようにしたいものです。

ここでは本社側の管理上の注意点を中心にまとめてみたいと思います。

税務調査への対応、行政、その他注意点について

6-1 本社と税務署

最近の税務署の調査では、当たり前に海外赴任者に関するチェックが行われるようです。

適切な海外赴任規程に従って実務運用を行っていれば、特に問題となる部分は少ないかと思います。調査官の指摘に対して、会社として、どのようなルールになっているかを正しく説明できることが重要です。

海外赴任規程のみならず、現地法人との協定書や現地給与基準など、実務の根拠となっている資料を備えておくとよろしいかと考えられます。

税務調査に備えてチェックしておくべきポイント(一例)
海外赴任規程

①較差補てんの考え方は適切なものになっているか?

②税金の負担や社会保険料の負担について適切な規程になっているか?

現地法人との協定書

①本社と現地法人の経費負担の取り決めは適正か?

現地法人の給与基準

①現地の賃金水準や出向者の職位に応じて、適切な給与水準か?

②現地法人で負担している給与水準は適正か?

<専門コンサルタントのワンポイントアドバイス>

通常ですと、税務調査には顧問税理士が立ち会うことが一般的かと思います。また給与や社会保険・福利厚生については顧問社労士に確認することが多いかと思います。

海外赴任者に関しては、様々な検討要素が複雑に絡みますので、顧問税理士・顧問社労士・現地会計事務所の間でたらい回しになってしまう恐れがあります。

税務調査があった場合に、自社側の専門家の足並みが揃わず、一貫した対応ができない場合には、調査官のペースで進むことになり、社長や本社担当者が振り回されてしまうという事例も聞きます。

やはり基本となるのは、会社として明確な海外赴任規程を作成し、各専門家が規程を基準として職務を果たすことで、一貫した対応をすることです。

税務調査はいつか必ずやってきます。その時に慌てないように、お早めに海外専門コンサルタントにご相談ください。

なお、弊社では、海外税務や海外労務など特定の問題に対してのアドバイザリーを「セカンドオピニオン契約」として、割安な料金でお受けすることが可能です。

既存の顧問契約については、そのままご継続していただいても全く問題はありませんので、ぜひご検討ください。

税務調査への対応、行政、その他注意点について

6-2 海外赴任者と税務署

海外赴任者は、出国するとに、原則として日本の非居住者になりますので、税務上の取り扱いに注意が必要です。

出国前に税務署で手続きが必要な場合もありますので、本社担当者と海外赴任者が緊密に連絡を取り合い、手続き漏れのないように対応していただきたいと思います。

海外赴任者に関係する税務
個人所得税非居住者になる場合は原則として日本国内で課税されませんが、国内源泉所得に該当する場合は所定の税率で源泉徴収が必要になる場合があります。
社会保険料国内の社会保険を継続する場合は、社会保険料が発生しますので、負担や徴収のルールを明確にしておきます。
住民税出国時点での残額をどのようにするか、負担や徴収のルールを明確にしておきます。
現地個人所得税

一般的には現地会計事務所に税額計算と納税事務を依頼します。

海外赴任規程をもとに、給与総額の見込みを伝え、グロスアップ計算を依頼した上で、必要な手続きを取ってもらいます。

納税管理人収益不動産を所有しているなど、出国後も国内源泉所得が発生する場合は日本での申告納税義務がありますので、納税管理人の選任が必要です。会社が管理人になることもできます。
出国年調海外赴任者は、出国日までに年末調整をしなければなりません。
年末調整の対象となる給与は、出国日までに支払の確定した給与です。
住宅ローン控除

海外赴任中は住宅ローン控除を受けることはできませんが、一定の手続きをしておけば、帰国後に残りの期間について控除を受けることができます。

(1)「転任の命令等により居住しないこととなる旨の届出書」を出国日までに提出する。

(2)帰国後の最初の年に「再居住に関する証明書類」を添付して確定申告をする。

<専門コンサルタントのワンポイントアドバイス>

海外赴任者の税金の問題は、個人の税金ということで、赴任者任せにするのはリスクがあります。顧問税理士および顧問社労士と緊密に連絡を取りながら、管理フローを整理にしておくことをおすすめします。

なお、前述の税務調査と同様ですが、各専門家の連携が取れず対応が遅れてしまう場合があります。そうした場合は、ぜひ海外専門コンサルタントにご相談いただき、海外赴任規程を作成して、管理体制を明確化しておくことをおすすめします。

なお、弊社では国際税務を専門とする税理士が在籍しておりますので、海外赴任者にかかる税務相談をお受けすることも可能ですので、ぜひご相談ください。

税務調査への対応、行政、その他注意点について

6-3 海外赴任者の住民票について

海外赴任に際しては、お住まいの市区町村で転出の手続きを行っていただくことになります。

海外転出届を提出することにより、住民票が除票されることになります。住民票・印鑑証明など一部の書類が取得できなくなりますので、対応が必要です。

海外赴任者に関する手続き
 海外転出届在留届転入届
届出するとき原則として1年以上予定で海外赴任するとき海外に3ヶ月以上滞在するとき帰国したとき
届出する場所

現住所の市区町村の

住民登録窓口

居住地の在外公館又はインターネット「在留届電子申請システム」新住所の市区町村の住民登録窓口

手続きに

必要なもの

パスポート、辞令書等(その他指示されたもの)氏名、本籍、海外での住所、留守宅の連絡先、旅券番号、同居家族の情報などパスポート、戸籍謄本(抄本)、その他指示されたもの

<専門コンサルタントのワンポイントアドバイス>

海外転出届によって住民票が除票されると、住民票や印鑑証明書を取得することができなくなります。住民税の問題も含め、実務的な対応についてもご案内させていただいておりますので、コンサルタントにご相談ください。

なお、面倒だという理由で上記届出を行わない場合もあるようですが、自治体側との行き違いやトラブルの原因になりますので、きちんと届出を行うように会社側で管理するようにおすすめいたします。

税務調査への対応、行政、その他注意点について

6-4 本社と現地法人との関係について

本社と現地法人の関係の明確化は、税務上の問題とも関連しますので、顧問税理士とも相談しながら、ルール作りをすべき課題です。

合弁である場合はもちろんですが、独資の場合であっても、本社と現地法人の取り決めは協定書として明文化すべきでしょう。

出向者に関する給与や費用負担については、コストの問題に加え、税務上の問題を避けるように明確なルールが必要です。

現地法人 協定チェックポイント
出向者の給与

現地法人での給与基準が明確化されていない場合は、国内本社からの較差補てんに関して、税務上のリスクが発生する可能性があります。

出向者の出張旅費

出向者が国内本社に出張する場合の出張旅費についての取り決めは重要です。これを曖昧にしている場合、非居住者に対する税務リスクが発生する可能性があります。

出向者の住宅費用

住宅費用のような現地で発生するコストは、現地で負担するのが原則ですが、現地法人との関係から本社負担としているケースがあります。

住宅費用も含め本社負担が過大支給になることで、税務リスクとなる可能性があります。

<海外専門コンサルタントのワンポイントアドバイス>

海外赴任者は、本社と現地法人の二重の雇用関係がありますので、海外給与の税務リスクを最小化させるためには、現地法人と適正な協定を締結することが必要不可欠です。現地法人に対して、本社側が遠慮してしまい放任になっているケースもありますが、税務リスクの原因となります。

出向形態・格差補てん・費用負担など、実務上で注意すべき点は多岐にわたります。協定の作成方法および注意点については、ぜひ専門コンサルタントにご相談ください。

税務調査への対応、行政、その他注意点について

6-5 社員からの問い合わせ対策

いよいよ海外赴任が始まると、社員やその家族から問い合わせが多くなります。給与や福利厚生のしくみ、経済的な負担、健康管理、税務上の問題など、多くの問い合わせが予想されます。そのつど対応になると、膨大な労力が必要となりますので、海外赴任規程と運用マニュアルの作成をお勧めいたします。

よくある問い合わせの例
海外赴任に伴う不利益について

①住宅ローン控除が受けられなくなる

②厚生年金が少なくなるのではないか?

③車の処分について(売却損、自動車税と名義変更、譲渡時の印鑑証明)

④配偶者が帯同するためパート勤務を辞めなければいけない
待遇・福利厚生

①給与はどのようになるのか?支給方法は?(国内給与、海外給与)

②医療や予防接種はどうなるのか?(本人、帯同家族)

③現地住宅や引越の手配は会社でやるのか、個人でやるのか?

税金や社会保険

①所得税や住民税は誰がどのように払うのか?

②年金や医療保険はどうすればいいのか?(本人、被扶養者)

③出国前にやっておくことは?(出国年調、納税管理人、その他)

その他手続

①パスポートや就労ビザの手続

②海外転出届、住民票の除票、現地での在留届

③運転免許の更新はどうすればいいのか?

<海外専門コンサルタントのワンポイントアドバイス>

最近は、海外赴任者本人は何も言わなくても、配偶者から問い合わせが来るという事例もあるようです。「海外赴任規程で明確に取り決めること」「問い合わせに対しては規程を見せながら分かりやすく答えること」これが最も重要です。

曖昧にしたまま本人任せにしたり、全てをそのつど上司決裁にするような対応は社員の不満の原因になります。

さらに急速な円安の進行により、海外赴任者から給与についての問い合わせが増えています。自社の「為替のルール」「給与決定のルール」を確認しておきましょう。

税務調査への対応、行政、その他注意点について

6-6 海外赴任中のトラブル対応

メンタルヘルス問題、不正行為、突然の退職などのトラブルにはどのように対応すべきでしょうか?

海外赴任の場合、本社と現地で距離感があるため、「コミュニケーションの不足」「現地の実情が把握できない」等で、労務管理が行き届かないことが多くなります。

労務管理上の重要事項については、報告・連絡のルールを明確にして、本社主導で管理すべきです。

海外赴任者のトラブル(一例)

体調不良、

メンタルヘルス

現地の生活環境や人間関係の厳しさから、心身のコンディションを崩してしまうケースが多くなっています。

現地での不正行為、

懲戒

懲戒などの人事上の重要処分は、帰任命令を出したうえで、本社の手続きに従って進めるケースが一般的です。

自己都合退職

現地で退職の申出があった場合は、帰任命令を出し、本社で対応するのが原則です。

<海外専門コンサルタントのワンポイントアドバイス>

海外での自己都合退職に対応する場合は注意が必要です。一般的には帰任命令を発令して国内で手続きを進めることになりますが、ヘッドハンティングによる転職の場合は、帰任命令に従わない場合も想定されます。

 ◆ 退職金に対する非居住者課税の問題

 ◆ 秘密保持・競業避止の問題

 ◆ 社会保険や費用補助の中断の処理

リスク管理として、事前に想定しておくべき課題があります。税務上の問題、契約上の問題を考慮しながら、他社事例も参考に検討する必要がありますので、専門のコンサルタントにご相談ください。

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7.海外赴任規程の見直しのポイント

円安の進行により、海外赴任者・海外駐在員のコストが増えてきました。

大手企業を中心に、海外赴任の負担に見合うようにできるだけ手厚く処遇する企業が多かったのですが、近年は海外赴任者も例外なくコストの見直しの対象になってきました。

ただし現地法人の管理を担う人材ですので、モチベーションや労使関係の観点から単純な給与カットはすべきではありません。NO LOSS NO GAINの原則から、個別具体的に、海外赴任規程の見直しを進めるべきと考えます。

◆ 見直しのポイント

帯同家族の

コスト

会社が家族帯同を認めている場合は、帯同家族のコストも負担するのが一般的です。特に、海外住宅費や海外子女教育費は金額が大きい部分ですので、国によっては単身赴任を原則とするなどの対応を検討すべきと考えます。

海外住宅手当

海外給与総額に占める海外住宅手当の比率はたいへん大きなものになります。

現地の税法によっては、海外住宅手当を課税所得から除外できる場合があります。

海外医療保険会社で海外旅行傷害保険を付保しているケースが一般的ですが、現地の医療費水準と保障額を比較して、契約の見直しができる場合があります。

歯科治療・

既往症対策

赴任前に歯科検診を徹底することで、現地の医療費支出を抑えることができます。また既往症で定期的に通院が必要になる方については、海外赴任はできる限り避けていただいた方がよろしいかと思います。

海外赴任支度金

以前は海外赴任支度金を一括払いする会社が多かったのですが、できるだけ実費精算にすることで、過剰支給を抑制する規定が多くなってきました。

<海外進出コンサルタントのワンポイントアドバイス>

海外赴任者・海外駐在員のコストは、赴任の形態によって大きく異なってきます。

また赴任の形態は、それぞれの会社の海外進出ステージに左右されるようです。

海外赴任自体を貴重なチャンスと捕らえ、そうした経験そのものを財産と考える若手社員であれば、必要以上の海外手当の加算は必要ないでしょう。

逆に海外赴任に負担感を強く感じている社員であれば、それだけ格差補填やインセンティブによる給与加算が必要になってきます。

今、あらゆる企業で海外人材の不足が指摘されています。海外進出の成否は「人財」の確保にかかっているというのが実感されます。

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